尿の悩みはなかなか人には相談しにくいものです。つい我慢をして、ますます症状が悪化してしまう場合もあります。気になる症状が続くときは、恥ずかしがらずに泌尿器科を受診してみましょう。
その際、なるべく正確に自分の症状を伝えることが出来るとスムーズに相談もしやすいですよね。
この記事では自宅で簡単に出来る尿のチェックリストをご紹介します。
自宅で尿チェックをする際のポイントには、回数や量、色や臭いなどがあります。それぞれの症状により疑われる病気には、次のようなものがあります。
□回数が多い →膀胱炎、尿道炎など
□50歳以上の男性で回数が増えた→前立腺肥大症・前立腺癌
□水分をあまり取っていないのに量が多い→腎不全
□量が極端に少ない→尿毒症・急性腎炎・神経因性膀胱
□赤っぽい→腎炎 尿路結石・癌
□白く濁っている→尿道炎・腎盂腎炎・膀胱炎
□強いアンモニア臭→膀胱炎
□甘い臭い→糖尿病
これらの気になる症状については、ウェブサイトでも簡単にチェック出来ます。以下のサイトでは、受診時に病院にそのまま提出できるチェックリストも載っています。参考にしてみてください。
「排尿のお悩みチェック」男性の排尿.jp(グラクソ・スミスライン株式会社)
トイレが近い、夜何度もトイレに行く、尿漏れする…これらの症状の原因のひとつに、過活動膀胱が考えられます。
過活動膀胱とは、膀胱が自分の意思に反して勝手に収縮する病気です。
この病気については、過活動膀胱症状スコア(OABSS:Overactive bladder symtom score)という質問票を用いてチェックすることができます。
OABSSは、4つの質問に答えるだけで過活動膀胱の疑いがあるかどうかを診断します。さらに質問ごとに当てはまる点数の合計によって、重症度が分かります。
もちろん、この結果だけで自身で判断をすることは危険です。気になるようなら速やかに泌尿器科を受診しましょう。
ウェブサイト上で出来るチェックリストが載っているサイトをいくつかご紹介します。
「過活動膀胱チェックシート」排尿トラブル改善.com(アステラス製薬株式会社)
「過活動膀胱症状質問票:OABSS」UUI(切迫性尿尿漏れ)相談室(ファイザー)
「過活動膀胱症状スコア(OABSS)」キッセイのヘルスケア情報(キッセイ薬品工業株式会社)
男性の尿漏れの原因として大変多いのが、前立腺肥大症です。
前立腺は加齢とともに肥大化する傾向があり、これが尿道や膀胱を圧迫して、尿漏れを引き起こしてしまうのです。
前立腺肥大のチェックには、「国際前立腺症状スコア(IPSS)」というチェックリストを使います。
IPSSは8つの質問に答えるだけで、前立腺肥大かどうかということと、その症状の重症度がチェック出来ます。
以下のサイトではIPSSを実際に試してみることが出来ます。
「前立腺肥大症チェック (IPSSとQOLスコア)」男性の排尿.jp(グラクソ・スミスクライン株式会社)
「前立腺肥大症の問診 チェックシート(IPSS)」排尿トラブル改善.com(アステラス製薬株式会社)
「国際前立腺症状スコア(I-PSS)・QOL スコアシート」(キッセイ薬品工業株式会社)
ここまで様々な排尿トラブルをチェックするための、チェックリストをご紹介してきました。
ですが、いずれの場合も、あくまで自分の症状を把握するための目安に過ぎません。自己判断はきわめて危険です。気になるチェック項目があるときは、なるべく早めに泌尿器科を受診して、正確な診断を受けましょう。
チェックリストの結果を持参すると、診察をスムーズするために役立つでしょう。