いまから10年ほど前に自身で体験した尿漏れトラブルのことについてここで書いていきたいと思います。
当時30代半ばの私にとって「ちょび漏れ」も含む尿漏れ全般をうまく受け入れていなかったことから起こった大きなトラブルです。
私がはじめて尿トラブルに遭遇したのは、30代半ばのことでした。
それまではトラブルというほどの漏れ方ではなく、いわゆる「ちょび漏れ」出ているかいないか程度。おりものシートを敷いておけば大丈夫という状態でした。
大きな尿漏れトラブルに遭遇したその日は、女友達数人と食事やカラオケ、ボーリングなどを1日たのしむという計画で外出しました。いつものように、万が一のために…と下着におりものシートを付けて外出しました。
女性が複数人集まると、当たり前のにようにおしゃべりは止まらず、「トイレに行きたい」と言い出すタイミングを探すのもたいへんです。いつもよりトイレに行く回数は少なめになっていたので、「ちょび漏れ」に対する不安が出てきていました。
ボーリングまでたのしくたどり着き、四六時中ワイワイとしながらゲームを始める準備を進め、ボーリングを終えてからの予定も相談しはじめていました。しかし、そのボーリング場で、いままでにないほどの尿漏れトラブルに遭遇してしまったのです。
もちろんゲームを始める直前にはきちんとトイレに行って、排尿しておいたのですが、友達と大声でたのしくはしゃいだことや、ボーリングの玉の重みも関係したのでしょうか…。尿トラブルのきっかけになったのは不意に出たくしゃみでした。
くしゃみをした瞬間、生暖かい尿で下着はグッショリ濡れ…太ももの辺りをゆっくりと尿が伝っていく感覚に驚いて、鞄をつかんでトイレに駆け込みました。
なにかあったときのために、常に予備の下着を鞄に入れてあったので、ウエットティッシュで尿が付いた部分を拭き取り、下着を履き替え、夜用の生理用ナプキンを付けてみんなのもとに戻りました。
何事もない顔をして戻ったものの、その後は尿漏れを受け入れられなくて、たのしむことができず、帰るきっかけを探してばかりいました。年齢的にまだ大丈夫と過信していたので、衝撃は大きく、その場にいるみんなに知られたのではという不安も大きかったです。
その日からは、外出が好きだった私の生活は一変し、長時間の外出に抵抗が出てくるようになりました。飲食を伴う外出はとくに、あの日のことを思い出す瞬間もあってか避けるようになりました。
いわゆる「おもらし」と言っていいほどの量が出たのは初めてだったので、一瞬何が起きたのか…状況を把握することがたいへんでした。すぐにトイレに行き、万が一の時用に持ち歩いていた下着に履き替えている間は、ただ情けないと思っていました。
「信じられない」「信じたくない」「どうして?」という気持ちで頭がいっぱいになりながら戻ると、誰かにバレていたらどうしようという不安にも駆られました。同時にその日の洋服がパンツスタイルでなくてよかったとも思いました。
あの大量の尿漏れが起きたことが信じられず、無かったことにしたいとそれから数日間思い続けていました。自分の中で簡単には処理できずにいました。
あの時の尿漏れがなぜ起きたのか…考えられる原因は冷静に考えればいくつかあります。
食事のときとカラオケがフリードリンクだったこともあり、飲み物を多く飲んだこと。友達をおしゃべりをたのしんでいたら、尿意に気付きにくくなっていたこと。
カラオケではまだトイレに行く時間を見つけやすかったのですが、ボーリングに移動して少しずつ尿意を我慢してトイレを先送りにしていたこと。そこにかかったくしゃみでの腹圧。
「ちょび漏れ」の傾向があることを自覚していたので、尿意があったらすぐ行くようにしていたのに、その日に限ってできていなかったことが大きな尿漏れにつながりました。
それからは、尿意を感じたらすぐにトイレに行くようにし、人と会うときには「最近とてもトイレが近い」と告知しておくようにしました。はじめは少し恥ずかしかったのですが、ひとこと言っておくことで、席を立ちやすくなりました。
おりものシートや生理用ナプキンでの代用をやめ、専用の尿漏れパッドを付けるようにしました。また、長時間の外出では少し多めに吸収できるものを使用したり、複数枚携帯したりして工夫しています。
骨盤底筋体操を料理をしている時間などを利用してはじめましたが、ずほらな性格ゆえに長続きせず、いまでは気がついたときにやる程度になってしまいました。
現在では、毎日その日の状態や環境に合わせて尿漏れパッドを選び使用していることで、長時間の外出への不安も無くなりたのしめるようになりました。パンツスタイルのファッションもたのしむことができるようになり、大きな尿漏れトラブルに遭う前のようになりました。
私は尿漏れの専用パッドを取り入れることで、暮らしやすい生活に戻ることができました。
もちろん初めは年齢的にまだ尿漏れパッドを使うには早いのでは? と思って、しばらくは生理用ナプキンで代用し続けました。
しかし、きちんと専用品を使用することで、ニオイの不安もなくなり、快適な生活を取りもどすことができました。