【尿漏れ体験談】老人ホーム利用者の尿漏れ問題を解決

【尿漏れ体験談】老人ホーム利用者の尿漏れ問題を解決

この記事では、尿漏れで悩んでいた介護施設の利用者さんについてお話しします。その方は持病の関係で、頻繁に尿漏れする方でした。

尿漏れによって、「夜中に眠れなくなり、睡眠不足になる」「歩行時にふらふらして転倒しそうになる」といった問題が起こります。ご本人だけでなく、そのご家族も頭を悩ませていました。私はその利用者さんの担当だったので、尿漏れの問題の解決に努めました。

尿漏れが起こした問題と、その解決策について解説します。

 

老人ホームの利用者Mさんが抱えていた尿漏れの悩み

私が最初に尿トラブルに遭遇したのは、介護施設でのことでした。大学を卒業して有料老人ホームに就職したので、尿に関する様々なトラブルを経験しています。

中でも印象的だったのが、頻繁に尿漏れする利用者Mさんです。

Mさんは要介護3で、下肢筋力が低下していたため、歩行時はシルバーカーを使用していました。さらに尿意に対して敏感だったので、トイレに行く回数が多かったのを覚えています。トイレに間に合わず、尿取りパット内に排尿してしまう時もよくありました。

トイレが近いのは日中だけではなく、夜も同じでした。

Mさんは夜中でもトイレにいく為に、30分おきにベッドから起き上がります。しかしMさんは、歩行が不安定なので、転倒防止の為に介護職員が見守りをしなくてはいけません。何度もトイレに起きるので、Mさんはいつも睡眠不足でした。

 

初めて尿トラブルに遭遇して感じたこと①何度もトイレで呼ばれて大変

Mさんの尿トラブルで特に大変だったことが2つあります。

1つ目は、Mさんのトイレの回数が多いことです。

転倒防止のため、Mさんがトイレに行く時は付き添わなくてはならないのですが、夜勤中に何度も付き添わなくてはならないのが大変でした。

私が居た施設は、1フロア25〜30人を1人のスタッフが見なくてはならなかったので、忙しいタイミングもあります。その時にナースコールで呼び出されてイライラすることもありました。

 

初めて尿トラブルに遭遇して感じたこと②家族の仲裁に入る心労

2つ目は、パッド内に尿漏れがある度に、パッドの交換を要求されることです。パッド交換自体は手間が無いのですが、Mさんのご家族はお金に厳しく、パッドの消費を極力抑えて欲しいと望んでいました。

一方で、Mさんはパッド内に尿漏れするとすぐに交換をしたがる人です。そのため私は二者の板挟みになり、パッドの消費量を調整する必要があったのです。

このように、家族間の話し合いを整理しなくてはならないところが大変でした。互いが思っていることを、失礼のないように言葉を選びながら伝達するのに苦労しました。

 

脳梗塞後遺症による尿漏れ

【尿ラボ】薬

尿漏れには様々な原因が考えられますが、Mさんの既往歴には脳梗塞があり、その後遺症で排尿コントロールが上手くいっていない可能性があります。

脳梗塞の症状は身体の麻痺や言語障害、歩行障害など様々です。その中の1つに排尿障害があり、これは脳の信号が体に上手く伝わらないことから発生します。

尿漏れからくる睡眠不足

脳梗塞後遺症による排尿障害の治療には、薬物療法や歩行リハビリなどが適しています。Mさんも毎食後に薬を内服したり、理学療法士によるリハビリを受けていました。

しかし尿漏れ改善の兆しは見えず、トイレやパッド交換の数も減っていきません。Mさんも変わらず、夜中に何度もトイレに起きるので、睡眠不足が続いていました。

そのためMさんは歩行時にふらつきがみられるようになり、ある夜間帯に転倒してしまいます。幸い大事故には繋がりませんでしたが、今後トイレまで向かうのは危険だと私は考えました。

 

講じた尿トラブル対応策①

この問題を解決するには、Mさんが夜中にきちんと睡眠を取る必要があります。そこで私が考えた対策は、「夜中にトイレに行くのをやめる」ことでした。

どういうことかというと、夜中にトイレに行きたくなったら、ベッド上でパッド内に排尿をしていただくのです。そして定時にパッドを交換するようにします。そうすることで、夜中にトイレに行く必要はなくなり、転倒のリスクを回避できます。

しかしMさんは、ほんの少しでも尿漏れがあると、すぐにパッドを交換したいと訴える方でした。パッドが尿で濡れているのが気になって眠れない様子だったので、睡眠改善には繋がりませんでした。

 

講じた尿トラブル対応策②

私が考えたもう一つの対応策は、「パッドの代わりにシビンを使う」ことです。Mさんの陰部をシビンの口に入れたまま就寝してもらえば、尿漏れの心配がありません。

「寝返りを打った時に、陰部がずれてしまうのでは?」と思われるかもしれませんが、Mさんは寝相の良い方なので、寝返りを打っても陰部がシビンの外に出ることがありませんでした。さらに、シビンには尿が逆流しないよう、こぼれ防止の機能がついています。

この対応策は成功でした。Mさんは夜間帯にシビンを使うようになってから、尿で濡れる心配がなくなり、ぐっすりと寝付けるようになりました。睡眠不足は解消され、歩行時のふらつきがなくなったので、Mさんはそれまで以上に元気にリハビリをするようになったのです。

 

まとめ

【尿ラボ】虹と道

Mさんは脳梗塞後遺症によって尿漏れに悩まされていました。

尿漏れが起こす問題には、夜中眠れなくなることや、睡眠不足によって歩行時にふらつくようになることなどがあります。夜間帯にシビンを使用することで、これらの問題をクリアしましたが、人によっては薬物療法やリハビリによって改善するケースもあるかもしれません。

現在、尿漏れに悩まされている方がいたら、一人で抱え込むのではなく、すぐに医者などの専門家に相談されるのをオススメします。

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