【泌尿器科医監修】アンモニア臭が強い、甘い匂いがする…尿の臭いが違う時、尿が臭いのは病気なのか?

「尿が臭い」とか「いつもと違う匂いがする」場合、病気ではないかと心配になります。
その場合にはいくつかの原因が考えられます。
この記事では、尿の匂いがいつもと違うと感じた時の対処法や、強いアンモニア臭や甘い匂いの原因について説明します。

 

健康な人の普通の尿の匂いとは

健康な人の普通の尿の匂いとはどのようなものでしょうか。
通常の人の場合、尿の匂いはそれほど気になりません。少しアンモニア臭がするとしても、それほど強くないのが健康な時の尿の匂いです。
しかし健康な人であっても、直前に食べたり飲んだりしたものが尿の匂いに影響することがあります。例えば、コーヒーやカレー、にんにくやニラなどの香りの強い食べ物を食べた時には、尿からこうした食品の匂いがすることがあります。
ですがこれは異常ではなく、食品の持つ香り成分が体内ですべて吸収されなかったために生じると言われています。

 

尿のアンモニア臭がいつもより強い

尿のアンモニア臭がいつもより強い時には、体内の何らかの異常を疑ってみる必要があります。
例えば、刺激臭と感じられるほどのアンモニア臭には、体内に炎症や細菌感染などの症状が発生している可能性が考えられます。

尿は、腎臓から尿管、膀胱、尿道というルート(尿路)を通って排出されますが、この尿路のいずれかの部分で細菌感染して炎症が引き起こされると、アンモニア臭が強くなることがあるのです。

こうした尿路感染の代表的なものとしては膀胱炎があります。膀胱炎は、大腸菌などが膀胱に入り込んで生じる膀胱粘膜の炎症です。統計的にみると患者数は女性の方が多いですが、男性でも膀胱炎は発症します。

膀胱炎になると、尿のアンモニア臭に加えて、強い排尿痛や血尿、残尿感や頻尿といった症状がみられるのが一般的です。疲労やストレスなどで免疫力が落ちると膀胱炎になりやすいため、日頃の体調管理も重要になってきます。

膀胱炎は高熱や強い痛みを伴う「腎盂腎炎」を引き起こすこともあるので、尿のアンモニア臭がいつもより強いと感じた時には、早めに医療機関を受診するようおすすめします。

 

尿から甘い匂いがする

尿から甘い匂いがする時には、糖尿病の可能性を疑ってみてください。
糖尿病により体内の血糖値が高くなると、血液中の余分のブドウ糖は尿から排出されることになります。これを「尿糖」といいますが、この際の尿からはブドウ糖の甘い匂いがするのです。

糖尿病には、自己免疫が関係したⅠ型と、生活習慣病とも呼ばれ肥満や運動不足が原因の一つと考えられるⅡ型があります。また遺伝的に糖尿病になりやすい人がいると言われています。
明確な自覚症状がないため、定期的な検診などで早期発見や適切な治療を受けることが大切になってきます。

健康な人であれば、食事で取れ入れたエネルギーは、インスリンというホルモンによって体内にふさわしい量が蓄えられるため、血液中のブドウ糖は一定量に保たれるようになっています。
しかし糖尿病になると、このインスリンの働きが弱くなったり機能しなくなり、血液中のブドウ糖量が上昇する(血糖値が上がる)のです。
そして血糖値が上がることで様々な合併症を引き起こしたり、甘い匂いの原因である尿糖が排出される事になります。

しかし糖尿病以外でも、「腎性糖尿」と言われ腎臓機能が低下している時にも、尿から甘い匂いがする事があるので、まずは専門機関での検査を受けることをおススメします

 

尿の匂いがいつもと違うと感じたら

尿の匂いがいつもと違うと感じた時には、健康状態に変化が生じている可能性があります。
尿は健康状態のバロメーターとも言われます。ですから一般的な健康診断でもたいてい尿検査が含まれているのです。
尿の匂いは、毎日自分で違いをセルフチェックできる重要な要素といえるでしょう。
ここで取り上げた「尿の匂いの違い」は、健康状態に関する一つの判断材料となるものですが、匂いに関する感じ方は人によって異なります。
ですから「尿が臭い」とか「尿の匂いがいつもと違う」と感じたら、その状態を放置するのではなく、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

この記事を書いた人
SNSでフォローする