尿漏れ。年を取ると多くの人が通る道です。
デリケートなことなので周りの人に相談しづらいですよね。
そして、自分の両親や祖父祖母が尿漏れをしているからと言って、当の本人は簡単にはオムツを履いてくれないものです。
しかし放っておく訳にもいかない。
そこで、
・家族の尿漏れで困っている
・家族がオムツを嫌がる
・どうしたらオムツを履いてもらえるのか
そんな悩みを持つ方の為に理由と対策をお伝えします。
家族みんなが少しでも快適に過ごせるよう、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
家族の尿漏れで悩む方はオムツについて「履きたくなくても履いてもらなわないと困る!」と思われるでしょう。
ですが、もし自分が「じゃあ明日からオムツ履いて生活してください」って言われたらどう思いますか?
私なら「え、嫌だ」「尿漏れもしてないのに何でよ」って思います。
普通の感情ですよね。
この感情は高齢者にとっても同じこと。
実際、大人がオムツ履くことってみんな抵抗あることだと思いますし、ネガティブな印象を持たれる方が多いのも事実です。
仮に尿漏れしている人でも「嫌だ、何でオムツ履かないといけないの」って思うものです。
私の祖母は85歳で尿漏れがありました。
祖母が座っていた座布団が濡れていたり、洗濯物に尿の臭いが残っていたりしたので、とりあえずオムツを勧めてみましたが、まず話を聞いてくれません。尿漏れやオムツの話になると、見事にスルーされます。
初めは聞こえてないのかと思い、大きめの声で言ってみましたが、聞こえた上でスルーされた感じでした。
高齢だからなのか、自分にとって都合の悪い話は聞こえないのか、あまりにもスルーされるとこちらも腹が立ってくるものです。
とは言え、羞恥心があれば
「何で私がオムツなんか履かないといけないのか」
「オムツなんて恥ずかしい」
といったオムツに対する拒否反応みたいなものが必ずあるものです。
尿漏れでオムツを勧める前に、まずは当事者のその気持ちを十分に理解してあげてください。
オムツを履きたくない人に嫌がらず履いてもらう1番の近道は、オムツへのマイナスイメージを取り除いてあげることです。
そして効果的な方法は、ズバリ!「私も履く!」です!
「そんなことして履いてくれるはずないでしょ!」と思われるかもしれませんが、これが意外と効果ありでした。
履くと言っても本当に履いて生活する訳ではなく、履いている姿を祖母に見せたのです。
正確には、祖母の前で敢えて「これってどんな履き心地なんだろう?」と言って、私がズボンの上からオムツを履いてみます。
そして「え!これ凄い履きやすい!」などのように、履いた感想を話しました。
冗談半分でやってみましたが、その後、今までオムツに触りもしなかった祖母が、オムツを手に取って伸縮性を確かめていたときは、何だか少し嬉しかったです。
ここでお伝えしたいことは、「オムツをもっと身近なものにする」と言うことです。
私は自らオムツを履いて良さを伝えるのが1番効果的に感じましたが、別の方法も色々実践してみました。
▼実践してみて効果があったこと
・紙オムツの前に普通の下着のような介護用オムツを勧める。
・普通の下着と介護用オムツを置いておく。
・出かけた時や旅行などにオムツを持っていく。
・紙オムツや介護用オムツのことを「オムツ」と呼ばずに「パンツ」「下着」と呼ぶ。
・営業マンになったつもりでオムツのプラスイメージを伝える。
いくつか紹介しましたが、他に思い付くものがあれば実践してみてください。
とにかく色々やってみて、オムツに対しての抵抗感を少しでも無くして、興味を持ってもらうことから始めてみてみましょう。
これが1番大事かもしれません。
尿漏れはオープンにしづらい事ですし、介護などされている方は特に他の人に相談せず、抱え込んでしまいやすい傾向があります。
1人でどうにかしようとすると、気持ちが滅入ってしまうので、周りの人に相談しましょう。
まずは家族に相談し、できれば協力してもらいましょう。
家族への相談が難しい場合は、ケアマネージャーやヘルパーの方々に相談してみてください。
私の家族の場合は、祖母と一緒にいる時間が長い母が、初めに祖母の尿漏れに気付きました。
母からすると義母にあたるので尿漏れに関して本人に言い辛かったようです。
私は後から気付き「おばあちゃん、もしかして尿漏れしてない?」と母に話したところ、母から今までの悩みやストレスが溢れ出てきました。
話を聞いていると、仕事で日中家にいない私では気付かないこともありました。
そして母と一緒に話し合い、気持ちや考えを共有したことで、母自身のストレスも少し緩和されたようです。
このことから1人だけで悩むのではなく、誰かに相談することが大切だと思います。
そして、もし自分の家族の誰かが悩んでいるのなら、話を聞いて気持ちを共有しましょう。
仕事や学校で忙しいかもしれませんが、話を聞いてあげるだけでもストレスは緩和されますよ。
以上の3つのポイントを意識して、尿漏れと向き合ってみましょう。
色々お伝えしましたが、私の祖母はオムツを履いてくれるようになりました。
今は、オムツと介護用オムツを使い分けて履いています。
今後、年齢と共にまた違った悩みや問題があるかもしれませんが、そんな時にはまた家族みんなで相談しながら解決していけると思っています。